【大学生対談】どうして今、大学生のコミュニティをつくるのか?

2022.02.01


2021年3月。
有志の大学生による「うんなん大学生コミュニティ」プロジェクトがスタートしました。島根県雲南市では、毎年、県内外の大学生が「雲南コミュニティキャンパス」などを通して、様々なチャレンジに取り組んできました。その数、82大学のべ516名!一方で、チャレンジしている大学生同士の「繋がり」が薄いという声も。そんな課題を解決すべく「うんなん大学生コミュニティ」は誕生しました。スタートから約10ヵ月。事務局メンバーに、これまでの活動を振り返りながら、これからについてお話をお伺いしました。

事務局メンバーのご紹介

■梶谷知世

・島根大学生物資源科学部 2年
・島根県雲南市出身
■奥井大貴

・島根大学大学院1年
・島根県出雲市出身
■狩野真弥

・高知大学人文社会科学部 2年
・島根県雲南市出身
■佐藤圭悟

・宮崎大学地域資源創成学部 4年
・宮崎県川南町出身

事務局メンバー、雲南市との関わり。

―今日はオンライン座談会という形式で皆さんにお集まり頂きました!はじめに、皆さんが雲南市に関わるきっかけについて教えて下さい。
梶谷:はい。私は、地元が雲南市なんです。でも、高校は松江市の学校に通っていました。当時は、地元の雲南市よりも松江市のことの方が詳しいくらいで(笑)
―出身地よりも、通っている場所に詳しくなるのは、あるあるかもしれませんね!
梶谷:ですよね。でも、高校2年生の時に、学校のプログラムで雲南市役所のインターンシップに取り組んだことがあって、自分の中でインパクトが大きい経験だったんです。
―インパクト?
梶谷:参加する前は、事務作業ばかりなのかなと思っていました。でも全然違っていて。市役所職員の皆さんが自分の仕事に誇りをもって働いていたり、地域の人に触れ合いながら、対話の中で色々なチャレンジしている姿を見ることが出来ました。その時に、雲南市民なのに知らなかった…という思いや、働いている人たちが輝いているなと感じたんです。それから、私なりに雲南市と関わりを持っていきました。
狩野:私も、雲南市出身です。今は高知県の大学に通っているんですけど、高校までは雲南市で過ごしていました。
―雲南市に対してはどんなイメージを持っていますか?
狩野:最初は、雲南市って田舎だなぁって思っていました(笑)でも、高校2年生の時に、雲南市のプログラムの一環で留学に行ったんです。
―雲南スペシャルチャレンジ(雲南スペチャレ|雲南スペシャルチャレンジ (co-unnan.jp) )ですね!
狩野:そうです!その時に初めて、雲南の人の温かみに触れました。学生に対して、こんなにも親身になってくれるんだ!って衝撃的で。そんな雲南市の人がきっかけで、高校を卒業しても地元に関わり続けたいと思えました。今日も高知から繋いで参加しています!
奥井:僕は、雲南市の隣にある出雲市出身です。大学では教育学部で学んでいて、雲南市は「教育に熱心」な印象がありました。大学生が中学生の教育支援を行う取り組みがあったり、U.C.Cのインターンも教育的な観点がありますよね。雲南市ではそういった活動に参加していたんです。
佐藤:僕は、宮崎出身で、今も宮崎の大学に通っています。大学3年生の時に、大学でU.C.Cのイベントがあって、雲南市はその時に知りました。
―そうなんですね。因みにU.C.Cのイベントに参加しようと思ったのはどうしてですか?
佐藤:当時、まちづくりを勉強していたので地域に興味はあったんですが、何も行動出来ていなくて。でも、このまま何もしないで卒業するのは嫌だなと思っていたタイミングだったんです。1泊2日のスタートアップ合宿に参加して雲南市に興味を持つうちに、大学生がたくさん雲南市に関わっていることに驚きました。このタイミングやチャンスを逃したくないという思いで半年間雲南市でインターンをしていました。

佐藤さんも参加していたスタートアップ合宿の様子

どうして今、大学生のコミュニティが必要だったのか。

―皆さん、ありがとうございます!雲南市との関わり方は様々だったんですね。
梶谷:そうなんです!雲南市に関わる大学生がたくさんいるんです!だけど、こんな風に関わりを持っている大学生同士の繋がりが薄かったり、みんな頑張っているけど孤軍奮闘している状況なんです。もっと大学生同士が繋がり、応援しあえたら良いな、という思いでコミュニティを運営しています。
ー準備期間を含めて2021年の3月からどういった活動をされてきたのでしょうか?
梶谷:まずは、6月にスタートアップイベントをやろうということになりました。やりたいことはあるけれど一歩踏み出せない学生へ向けたイベントです。コミュニティの決起会という意味合いも踏まえて、企画・運営しました。
狩野:7月には先輩にラジオで話を聞く企画を実施しました。ラジオは10月にも配信しているのですが、特に佐藤さんが色々調整してくれましたよね。
佐藤:僕も含めてみんなラジオをやったことが無かったので、知見のある人を探したり、情報収集しながら手探りで進めていきました。雲南市に関わりのある大学生をゲストに呼んだ時は、奥井さんから僕たちの知らないU.C.C学生を紹介頂いたり…
奥井:大学の後輩でもあるんです(笑)
梶谷:ラジオと並行して、毎月2回定例会もやっていて、コミュニティの活動について、まとめたり、メンバーやリスナーを巻き込んで発信していきました。とにかくすべてが初めてだったので、定例会も大きな仕事だったと思います。

コミュニティ設立のきっかけとなった2021年3月の様子

難しいし大変。でも、ネガティブな感情だけじゃない。

―スタートアップイベントにラジオ、そして定例会…。0から1をつくりあげる難しさや大変さは想像以上だと思います。これまでを振り返ると、改めてどんな感想を抱きますか?
奥井:確かに難しかったけれど、僕は「難しかったから面白かった」です。ラジオは、こういうコンセプトで話そうとか、誰をゲストに呼ぶかとか、メンバーでも違う角度があったり。メンバーで合意が取れても、そのアイデアが必ずしも雲南市に還元できる訳ではないので、地域目線で考える必要があったり。
一同:(うんうん)
奥井:折衷案も立てた上で、誰に頼むのか、どうしたいか、聞いてもらう人がどんな情報を求めるのか考えるのが難しかった。けれど、難しいことにぶつかったときに、正解がない分、メンバーから色んな発想が聞けたりして面白かったんです。
佐藤:確かに。一番は「難しい」が大きいけれど、ネガティブなことばかりではないですよね。奥井さんは「聞けたこと」が面白かったと言ってましたけど、僕は自分の意見を「言うこと」が増えた。発信したことを受け入れられた時に嬉しい、と感じました。でも、届けたい人に届かない葛藤や、配信しても見てる人の顔が想像できなかったり…配信することが目的になってしまっていたりしたのは課題だなと。
狩野:私は、雲南市が好きで、好きになってもらいたい一心だったから、正直こんなに運営が大変だなんて驚きました。理想と違うことばかりで、1年目でここまでやらなきゃいけないのか。って思ったり。ラジオも、ネット世代だからいける!と思っていたんですけど…。
佐藤:色々難しかったですよね。
狩野:はい。聞いてほしい人にどうやって告知するべきか、発信する媒体の選定から悩みました。話していると反省が沢山でてきますね…。でも、世代が違うメンバー間でも気を遣う・遣わない関係なしに、発言出来たり受け入れて貰えたのは有難かった。
梶谷:私は、正直めっっっっっちゃくちゃ大変だったなと思います。「っ」たくさん付きます!
一同:(笑)
梶谷:ラジオはもちろんなんですけど、ミーティングも大変でした。
奥井:梶谷さんは、リーダーの役割でしたもんね。
梶谷:はい。ファシリテーション含めた、リーダーの役割をしていて。それなのに、定例会を俯瞰的に見ることが出来なかったり、コミュニケーションで躓いたんです。定例会が終わる度に、役に立ってない自分が嫌になったりしていました。
ーここまでやり切ることが出来たのはどうしてなのでしょう?
梶谷:どうせならこの環境を利用して成長しようと思ったんです。コミュニケーションの本を読んで調べたりして、その内容を定例会で実践しようと思いました。そうしていく内に、例えば意見が分かれた時に焦っていたことが、色んな意見が出てることへのワクワクに繋がったり。定例会を楽しめるようになっていく実感がありました。

6月に開催したイベントの様子

ここは、成長や変化を実感できる場所。

―ここまでのお話をお伺いしながら、皆さん沢山の経験を通して大きな成長や変化を感じられてきたのではないかと思います。ここで、趣向を変えて「他己評価」をして頂きたいなと。
一同:?!??
―例えば、梶谷さんから見て狩野さんがこの活動の中でどんな成長や変化を遂げたのか伝え合うということを全員でやってみたいなと思います。自己評価は聞いたことがあると思いますが、他の人から見た自分を知ることで新しい発見や振り返りになれば良いなと。
狩野:は、恥ずかしい!(笑)
奥井:新鮮ですね…。
―では、改めて、梶谷さんから見た狩野さんの成長や変化はどういったことが伺えるでしょうか?
梶谷:サポート力がどんどん伸びていったと思う!私は、抱え込みがちなところがあって、中々意見を言えないこともあったのですが、そういう時に率先してカバーしてくれて。毎回その精度があがっていたと思います。
狩野:ありがとう…!
ーサポート力は意識されていたんですか?
狩野:言われてみて分かったことですが、自分も抱え込みがちなところがあるので、気持ちが分かるのかもしれないなぁ。と思います。
―ありがとうございます。では、狩野さんから見た佐藤さんは如何でしょう?
佐藤:髪色が変わった、とかかな?
狩野:最初金髪だったのに今は黒い(笑)
一同:(確かに)
狩野:佐藤さんのことは、最初ほとんど知らなかったのですが、他県出身だから、自分にとって新鮮な意見をくれる人というイメージが強かったです。あと最初は緊張感があったというか。
佐藤:僕がメンバーとして最後に参加したので、確かに最初、緊張はあったかも…!
狩野:でも、段々と、新鮮な意見からみんなが納得していくような意見になっていったというか。オンライン上のやりとりでも、考えてリードしてくれるイメージに変わりました。
佐藤:みんなの意識が分からないところから、徐々に理解できてきた感じかもしれないです。あと、並行して就活をしていたので、考える力はついていったかもしれない。と、言われて思いました。
―就活と並行!別の活動がコミュニティでも活きてきていたんですね。では、佐藤さんから見た奥井さんはどうでしょう?
奥井:丸くなっていった?じゃない?
一同:(笑)
―奥井さん、尖っていたんですか?
梶谷:尖って…?いるというか、何を尖っているとするかだと思うんですけど…
佐藤:奥井さんはもともとアイデアを出してくれて、ちゃんと意見をいう人だなと思っていました。研究が忙しくなったタイミングで一回活動に参加出来ない期間があったんですけど、それを終えて帰って来られた時に、意見を伝えつつ、共感してくれるところはしてくれる、そんな場面が増えたという印象です。
奥井:最初は、盛んに意見を出していたんです。研究の関係で論文を書いてたから、根拠を意識しながら。でも、そういう部分も大切にしながらアイデアベースの意見やメンバーの意見も面白く取り入れられるようにはなっていったと思います。
―皆さん、たくさんの成長や変化を遂げていますね!では、最後に奥井さんから見た梶谷さんはどうでしょう?
奥井:一番初めの梶谷さんが、今の梶谷さんを見たらびっくりするんじゃない?
梶谷:え(笑)
奥井:というのも、自分のやりたいこともありながら、人の意見を聞ける、俯瞰して見ることが出来るリーダー像を形成していったのが梶谷さんだと思うんです。話し合いをしていると、みんな、今論点どこ?って脱線したりするんですけど、こことここは繋がりそうだな、とか、こう考えたら良いんじゃないかな?とか導いてくれるようになったと思います。
梶谷:う、嬉しいです…!
―皆さん、ありがとうございます。お話をお伺いしていて、皆さんが皆さんのことをしっかりと見ているということ、他の人から見ても分かる成長を遂げていることが感じられました!何よりも、チームとして素敵です!
一同:ありがとうございます!
―しかも、皆さん基本はオンラインでコミュニケーション取られて来たんですよね?
奥井:はい。梶谷さんと僕は同じ大学だけどまだオフラインで会ったことないよね。
狩野:あ、私は佐藤さんと実際にお会いしたことはないです。
佐藤:確かに、直接会ったことない人多いかも…
―ニューノーマルなコミュニケーションを目の当たりにした感じがします!
梶谷:そうですか?(笑)

コミュニティの、これから。

ーさて、これからはどのような活動を予定されているのでしょうか?
梶谷:ちょうど、今後目指していくことの共通認識がメンバー同士で取れたところです。その上で、2021年度のコミュニティを振り返るための材料を集めを2022年2月末までにする予定です。
ー今後の共通認識?
梶谷:はい。改めてコミュニティの方針を考えた時に2つの軸があると気づきました。これまで雲南市に関わりをもってきた学生と、これから雲南市に関わりをもつ学生です。どちらも大切ですが、これまで雲南市に関わりをもってきた学生を繋げていくことで、これから雲南市に関わる学生も増えて来ると考えています。だから、コミュニティ内外含めて、雲南市に関わる大学生がどんな活動をしてきたか材料を集めるんです。ってことで共通認識あってるよね?!

狩野:あってるよー!
奥井:今、ラジオ配信後などに告知してきたコミュニティのオープンチャットには42人の大学生が参加しています。皆さん何かしら雲南市に関わりを持っていて、今週はその方々にコミュニティへの意見を聞く予定です。
狩野:2月末には、雲南市に発表をする機会もあって。そこに向けて振り返りと今後の方針や活動についてはまとめていきます。
―そうだったんですね。新メンバー募集などの予定はありますか?
梶谷:2月末に向けては現メンバーで行っていきます。今回活動してみて、定例会やラジオ企画という枠組みだけではなく、細かく業務範囲を決めて、分担する必要があるなと感じたんです。仕事も改めて整理して、必要に応じて募集をかけていこうと思っています。なので、少し先になりますが、是非、今後も「うんなん大学生コミュニティ」の動向はチェックしていて欲しいです!

運営メンバーの、これから。

―それでは、最後にメンバー皆さんの今後について教えて下さい。
奥井:はい。僕はもともとコミュニティのホームページを作って、閲覧数などを通して、人が集まりやすい・にくいコミュニティを分析したかったんです。ただ、昨年は研究が忙しく…。なかなか出来なかったので、今年はプログラミング・コーディング含めてお手伝い出来たらと思っています!
佐藤:僕は、3月に大学を卒業して、地元の宮崎で就職をします。直接運営には携わることが出来ないのですが、これまで関わってきた人たちや学生が繋がり続けられるコミュニティにしたいなと思っていて。同じ年に出会った人が繋がっていくコミュニティって素敵だと思うんです。だから、県外であるということや社会人になった立場、視点を活かしてコミュニティに参加していきたいと思います。
狩野:私は、高知で学ぶようになって、雲南市の環境って当たり前だと思っていたけど、恵まれた環境だったんだと気づきました。改めて感謝していきたいなと思うし、この環境が頑張るモチベーションにもなっています。その上で、運営の難しさを知ったので、届けたい人、伝えたい人にどうやって届けていくかをもっと考えていきたいなと思います。実は、今年は休学して留学の予定もあるので、コミュニティのチャレンジはもちろん、自分のチャレンジも踏まえて頑張りたい。
梶谷:私は、ゆーっくりとまわる渦をコミュニティの中心につくりたいです。ちょっと見て、抜け出すことも出来るような、強制感が少ないコミュニティになれば良いなと思っています。話を聞くことが好きだから、雲南で関わった人に会って、自分が共感出来る経験を増やしたい。一般的な大学生のイメージって遊んでる、みたいなところあるじゃないですか。でも、全然そんなことなくて。素晴らしい考えをもって実行している大学生が沢山いるんです。誰かに知られるべき人が沢山いて。そういう人たちや色んなことを発信していきたいです。
ーコミュニティだけでなく、皆さんの人生や考え方の今後も垣間見ることが出来て本当に聞き応えがありました。ありがとうございました!

おわりに

今回の座談会を通して、雲南市や、うんなん大学生コミュニティの活動だけでなく、雲南市に関わりを持つ学生の考えや人間性の深さを感じることが出来ました。特に、本、大学の活動、研究、就活…各々が別の環境や経験・知見から得たものを、コミュニティの活動でアウトプットしている姿は刺激的でした。コミュニティをはじめ、雲南市と繋がる方法は多く用意されています。是非、色々チェックしてみて下さい。

うんなん大学生コミュニティは、雲南コミュニティキャンパス内で情報発信中!
・You Tubeチャンネル:雲南コミュニティキャンパス – YouTube

・Instagram:雲南コミュニティキャンパス(@unnan_c_c) • Instagram写真と動画

雲南市ホームページ
雲南市ホームページ (city.unnan.shimane.jp)

雲南チャレンジサイト | 島根県雲南市が取り組んでいる地方創生のチャレンジ紹介サイト (co-unnan.jp)